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フクロウくんのポンコツ的生活
musisasare.exblog.jp
なんだかなぁ
2006年 04月 15日 |
ニュースになっていて、最近気になるのが六ヶ所村の核燃料再処理施設のことのこと。。
核燃料再処理施設って、放射能を出す量が原子力発電所の数百倍のレベルなんだって。
フランスの同様の施設では、周辺住民の発ガン率が格段に高いんだって。しかもまだ小さい子供が犠牲になっているんだ。大気汚染の影響も、周囲200kmまでも影響が及ぶんだそう。

原発とか、核の問題って、はっきりいって傍観していた。
でも、今回のは青森県の下北半島(日本地図の本州北端の鎌2本のうち長い方)の付け根だ。
距離の問題じゃないのは当たり前なんだけど、でもこれってかなりまずいなぁ。
再処理施設でしょ・・・六ヶ所村って、近いなぁ。

そこへは昔、鳥関係の調査で行ったことがある。。
近隣の池や沼地には、いろんな鳥がたくさんいて、渡り鳥も羽を休める、なんともステキなバードウォッチングサイトだった。もちろん近隣に原発があるということは分かっていた。
あの道路をひたすら真っ直ぐ北上して、一番てっぺんの大間という町に着いたとき、海から北海道が見えた。途中、町らしい町も無くただ平坦な道路両側の風景。すごく静かな町で、思い出の中の景色は、何故か黄色っぽく褪せて記憶している。

今回の再処理施設試運転。この事業を受け持った会社では、処理し終わった後の排水もほとんど影響が出ないように希釈している(薄めている)から、人体には影響ありませんって言ってるけど。それを海に流すんだって。

僕の親しい知り合いで、環境保護活動をしている人がいる。
その人から聞いたある実験の話。
こういう場所(六ヶ所村)で、工場の排水溝付近からビラを流す。
そのビラには、例えば今回の場合、「このビラは、六ヶ所村の排水口から出しました。」って書いておく。
で、このビラが海流に乗って日本沿岸の各地域に流れ着く。
それを拾った人がビラに記載されている連絡先に手紙とか電話で「私はどこどこの住民だけど、ここで拾いました」って教えてあげると、どこまでが影響範囲かが分かるっていう実験。
(どのくらいの距離かは忘れてしまったけど)とんでも無く離れた町から連絡がくるんだそう。

岩手県の県北沿岸都市では、この流れに反対の声を上げた。
県を先頭に「説明会を開け」っていう要請を出した。
それに対して、会社が開いた説明会は一回だけ。それで、次の週には試運転を始めてしまった。それから何週間もたたないうちに、今回の汚水漏れの騒動。
なんだろうなぁ・・・この違和感は。

違和感って言えば、漁業団体の動きも町によって温度がまちまちなことも気になる。
漁業関係者も冷めているのかなぁ。僕のいとこも漁業やってるけど、なんかあんまり意識が無いみたい。僕だってブログに書いているだけだし。
それにしても、なんだかなぁ。
なんか小さい”ぁ”がたくさんのぼやき風な今日の記事だけど・・・。

みんなグルなんじゃないの?って思いたくなる。
景気が悪いと、真っ先に予算が削られるのは教育と環境問題。
だから、発展途上国はいつまでも豊かになれない。経済がよくなれば、環境を犠牲にしても構わないっていう図式は、もう昔の頭のことだって思いたいんだけど、やっぱりそうじゃないんよなぁ。

どう受け入れれば良いのか分からないから、自分の中で違和感がある。

受益と負担で考えれば良いのか。
こんなにたくさん電気をつかってるんだから、それなりの負担をしなくちゃいけない。
今まで日本で作られた核燃料廃棄物をフランスなどの外国に処理してもらっていた。
で、フランスではその結果(日本のせいだけじゃないけど)、周辺の人たちに多大な健康被害が出ている。これは、道義上いけないことには違いない。
もちろん処理することで、かなりのおいしい金額が相手国に流れていたとしても、相手国の人々、特に小さな子供たちが苦しむんだったら、一国民としては、やっぱりNOだ。

「じゃあ、後処理は自分でやりましょう!」ということに、自分個人としては仕方がないから受け入れたことにする。ずーっと前に、当時弁護士だった中坊公平さん(ついこの間まで、バブル不良債権処理で頑張った方)が担当した香川県豊島という場所で、産業廃棄物の処理施設を受け入れるかどうか、島民がみんなでしっかり話し合って、いろんな意見が出されて、悩んで悩んだ末に、受け入れるに至ったという出来事があった。
僕は、あの時のドキュメンタリーを見て、何だかやるせなくて、でもみんなが一生懸命な姿に涙が出てきたことがあった。最後は中坊さんも泣いていた・・・。
今回のことはリスクを受ける面積が、もっと大きなことだけに、あのとき豊島の方々が心を砕いた、あの努力を、関係者の方々を集めて、本当はしなくちゃいけないんだろうなって思う。

それは政治家が国民の代表なんだから彼らに任せれることじゃないかなぁ?
今回のことは、規模が大きいし、関係する人たちの数が多いし、人によって温度も様々だから、これを集約するとなると、当時の中坊さんが数百人いてもらわなくちゃならないなぁ。
って、上の段落を書くまでにふと思った。
確かにそう思ったんだけど、ここで今の政治家は信頼できないとか、そういう(気持ちもあるけど)ことを言おうとは思わない。そうじゃなくて、なんかこう、自分の生活に関わることに対して、今の国のものの決め方とも違う自分たちが関わったんだっていう実感が欲しい。
(このスタンスで見渡すと、今の中堅や若い政治家の方、頑張っている人も結構いる。)

やっぱり慣れていないんで話がずれてきちゃいました。

国を経営するっていうことは、ある面で効率主義にことを運ばなきゃいけないことは分かる。
でも、その効率は僕たちのココロを吸収したものであって欲しい。
前回のPSE問題とか今回の試運転に関しても、あんまりにも段取りを省略しすぎ。。
試運転を直前に控えて、説明会っていうのも、、、なんだかなぁ。

資源の無駄な消費が、半減期がとてつもなく長い(数百年から数千年)、つまり発生してから消えてゆくまでのサイクルが人の生活史よりとんでもなく長い放射能の問題におよんだんだって思ったとき。
僕が好きな、季節とか情緒とか鳥とか海とか山とか、そういった事象と僕との繋がりがいっぺんで吹っ飛んじゃうような嫌ーな気がした。
ココロのレベルでこのことを捉えると、ちょっとおっきな表現だけど、潜在的なストレスが少ない世界こそ自分が望んでいる世界なんだっていうことがよく分かった。

現状。
国&企業:電力供給の問題、大変なのも分かる。けど、かなり乱暴な進め方だと自覚しなきゃいけない。
住民:こんなもの近くに出来ちゃってどうすべ??
僕:今回の試運転、スキャンダルとか起きて中止になって欲しい・・・。

やっぱり、今の段階では自分の中ではまとまっていないですね。
戦争とかもそうなんだけど、もうあんまり個人レベルで消化できないようなことは起きて欲しくないし、起こして欲しくないし、起こしたくもない、というのが一番率直なところです。。

なんだかなぁ・・・て感じですね。
by bigbirdman | 2006-04-15 09:39 | 生活の中で |