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フクロウくんのポンコツ的生活
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初夏野山
2007年 06月 04日 |
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よく見るスイスの風景みたいですね。





この間の日曜日は、本当に天気が良かったので、温泉の帰りに八幡平の頂上付近に行った。
入梅前で、晴天の日曜日、ひっきりなしに車が入れ替わり立ち代り止っては、この大パノラマを感じて、「うわぁ~!」とか「おおーー!」とか声をあげてゆく(^^)。
僕たちは車の中でお弁当を食べながら、この風景を見ていたんだけど、隣りの車の人と目が合うたびに、頷いたりニッコリしたりしていた。嬉しさを共有してどことなく幸せになってくる。
そんな中、おかんが手を上げて、挨拶しているから誰か知っている人なのかと思ったら、「ううん、笑っていたから手を振っただけ」だそうです。それは、ちょっとやり過ぎ。

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八幡平頂上付近はほとんど森林限界(気温や風や積雪の影響で、木が生えなくなる山の高さのこと)にちかく、広々としたササ原に混じって、トウヒやアオモリトドマツ、ダケカンバなどの木々が生えている。数メートルの積雪が4月から7月くらいにかけて溶けてゆき、その溶けた水が気化する。そうやって空に上がった水分も、標高の高さからすぐに冷やされるので、雲が発生する。そんなだから、遠く盛岡市内でこの山の方を見ていると、すっかり山の姿が見て取れることは滅多に無いんだ。だから、この山で山菜取りに夢中になりすぎると、あっというまに霧に巻かれるから要注意なんだ。・・・でも、今回はずっと晴天だった。


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奥の山は我らが岩手山。この方向から見るとちょっと不恰好ですね(そうでもないか)。
このササ原は、もっと夏になるとビンズイという名前のセキレイ科の渡り鳥が南からやってくる。もう来ているのかも知れないけれど、今回は見れなかった。まだ早いのかな?ちょっとわかりません。いずれにせよ、標高が高いので、普通の夏鳥の移動パターンからは少し動向がずれます。でも夏の朝方、トウヒの林床から聞こえてくるアカハラの鳴き声は、この山の命を養う力を物語る。圧倒的な大音量で鳴き交わすアカハラの声。姿が見えないせいもあって、そこで目を閉じれば、命の鼓動のように、僕の鼓膜にわんわんと余韻を残して響き迫ってくる。学生時代の研究の調査地だったこの山のことで、僕が今覚えているのはそういうことばっかり、難しいことはぜーんぶ忘れました。でもそれで十分。


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                                               ナガハシスミレ

僕は最近まであんまり植物に関心が無かった。でも、ここ数年で植物に心を惹かれるようになってきたのが不思議だと思う。言葉にはうまく出来ないけれど、良くも悪くも眼差しが変わってきたんだと思う。その結果、まだまだまだ勉強不足だけど、植物が好きになってきた。
形容は無くて、ただ、「意味が変わってきた」んだと思う。

思えば、ブログ始めたことも影響があると思う。自分が行った場所をこうやってたくさんの人に見てもらえることが、さっき書いたような八幡平のパノラマを見に来た人との「嬉しさの共有」とまったく同じ気持ちになれることが、関心を開いていろんな生き物を見たり調べたりする原動力になっているのは間違いないから。
・・・名前を間違っていることはありますが、まずまずその辺は置いといて(^^;。


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                                                ミズバショウ
アスピーテラインを降りて行くと、背の高いブナやミズナラの林が両脇に広がるようになる。
車を停めて、そんな林の側溝をずーっと見てゆくと、雪解け水が流れ出す小さな水の流れに沿って、ミズバショウが咲いている。群生すると、ワーっと広がりを持って、まさに咲き乱れるミズバショウももちろん綺麗だけれど、小面積で水路に沿ってポツポツと咲くのも慎ましやかで、僕はこっちのほうに魅かれる。花自体が派手だから、慎ましやかとはいえ、やっぱり派手ですが。
このミズバショウが終わる頃、ルリビタキという青い夏鳥がやってくる。このルリビタキ、車をそれほど恐れないのか、アスピーテラインすぐ傍の斜面に小さな巣を作り、子育てを始める。
注意深くよく見ると、一生懸命出たり入ったりしているんだけれど、意外と気付いている人は少ないのかも知れないなぁ・・・。特に根拠は無いのですが。。


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車両待避所の脇に積もっていた雪の塊から、こんな風に雪解け水が流れ出す。
これが芽吹きを促し、ミズバショウを咲かせ、空に還って雲になる。

ごく当たり前のことから、モノゴトは始まるし、ごく当たり前のことにモノゴトは還ってゆく。
だけど、その間にたくさんのデキゴトがあるんですよね。
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by bigbirdman | 2007-06-04 21:28 | 小旅行 |