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フクロウくんのポンコツ的生活
musisasare.exblog.jp
空を舞うもの
2005年 11月 07日 |
もうすぐオオワシがやって来る。
三陸海岸の太平洋に突き出した半島にポツリポツリと小さな群れを作って。

鮭が上がってくる川の河口付近にもよく出没する。
嘴が大きくてまっ黄色だから、飛んでいてもすぐに分かる。

でもオオワシは、探すとなかなか見つからない。
以前、冬の野鳥観察会でオオワシを探していたら、恐らく高度1,000m以上の高空をイヌワシと喧嘩しながら飛んでいたのを見たことがある。あんなに高いところを飛ぶんだから、なんとも次元が違う。

一般に翼の大きな鳥たちは、高空を飛んでゆっくりと滑空しながら長距離を移動する。
ハクチョウとか、アホウドリとかもそう。
上昇気流を見つけると、そこへ飛んでいって気流に乗りながら高度を稼いで、また滑空しながら長距離移動する。
夜に移動するのは、すごーく高いところにジェット気流のような速い空気の流れの層があって、そこを利用して移動しているから。高度が高くなると気温も下がるから、そういうとこを飛んでいる鳥たちは、本当は寒い思いをしているに違いない。
そこでも、エネルギー効率を自然に考えて、選択された行動があって、これが野生なんだと思う。寒さから身を守るためにロスするエネルギー量と、移動する羽ばたきのためのエネルギー。この二つを秤にかけて、一番効率的な方法を選んで飛んでいるんだと思う。自然の叡智ってスゴイ!

小鳥の類でも、2日あれば関西から北海道まで飛んでいった記録も残っている。
すごいびっくりだけど、小鳥は体が木の葉みたいなものだから、飛ぶっていうより飛ばされたっていったほうが正しいと思う(^^;。

身一つで飛んでゆく。家もお弁当も何も持たないで飛んでゆく。
その暮らしの中、何が喜びで何が幸せなんだろう?
何が愛情で、何を伝えているんだろう?

間違いなくある野生の鳥たちの生き方の中で、僕たちが学ばなければいけないことは、多分たくさんあるんだと思う。
by bigbirdman | 2005-11-07 20:55 | 鳥について |