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フクロウくんのポンコツ的生活
musisasare.exblog.jp
目的不在の湾ダラー
2007年 11月 24日 |
昨日の大雪を受けて、今日は早くも冬タイヤにタイヤ交換をしなくちゃ!
と、愛車を駆けて湾岸線を北上する。

走る先、走る先。
ガソリンスタンドや自動車整備工場から、あふれ出さんばかりの車、車、車。
やっぱりね。みんな同じことを考えていたようで・・・(^^;。

タイヤ交換は夕方にして、しばらくぶりに一人海を眺めにドライブした。
それにしても、石油製品の値上がりは、これからの僕たちの生活にどういう変化をもたらすんだろう・・・?そういうことを考えながら運転していた。

灯油が一缶1,700円にもなる。
うちのファンヒーターは5リットルのタンクだから、一缶(18リットル)で3回と半分。
一回給油して2日間くらい持つとして、1,700円で丁度1週間。
一ヶ月で6,800円灯油代が掛かる計算になる。

去年もじりじり上がって、一缶1,550円くらいになった。
その前年が比較的安価で落ち着いていて、たしか800円弱だったように記憶している。
だから、その頃と比べると、月額3,600円も高くなったんだ・・・。

うちは冬場の暖房器具は、コタツと電気ストーブと灯油ストーブが2台。
でも3部屋のうち、普段は一部屋しか使わないから、大抵灯油ファンヒーター一つで済む。
だから、まだ節約しているほうなのかも知れない。
これが2世帯住宅の方や、子供部屋とかもある方の場合は、月の灯油代だけで1万円は軽く越えてしまうんだろう。

地球温暖化の観点からは、化石燃料である灯油を使うことで、大気中の二酸化炭素濃度が上昇する。その結果、温暖化が進んでゆく。
でも、これが電気に代替すると、温暖化の上がり方がやや抑えられる。
燃料が電気と灯油では、単位熱量あたり燃焼させたときの二酸化炭素量が違うから、そういう結果になる。
そう思うと、今回の灯油の値上がりが起こった結果、灯油依存から電気依存に変わりつつあるとすれば、そうやって地球を暖めないように注意を促されているような気もする。。

「ああそうか。それならそれで良いものかもしれないねぇ母さん」

なんて気分の落としどころを見つけたような気になって別の冊子を読んでみると、地球を非常に長いスパンで見ると、現在は氷河期に近づいている時期だともいう。

温暖化のことは、一体どこに僕たちの生活意識を持って行けばよいのかが、いつまで経っても判然しない。

急激な気候変動が悪い。
地球が暖まり平均水位が上がることが悪い。
平均気温の上昇で、有害虫が今まで生存できなかった地域に侵出してくることが悪い。

でも、それに対して僕たちは何を注意すれば良いのだろう。
効率の良い電気ストーブを新調すれば良いのでしょうか。

結局、灯油の価格の上昇は、僕たちの生活に何をもたらすのだろう。
市場の好況に後押しされて、電気ストーブの技術革新でも起こるのだろうか。
それとも、灯油高を避けてみんな単に電気ストーブに走って、その結果、電気企業が利潤を得てハイおしまいなのだろうか。

戦争や環境ブームによって、ある特定の事業体が儲かり、その利潤の一部が再び戦争や環境ブームに流れてゆく。その狭間にある、普通の僕たちの生活レベルがどんどん落ち込んでいる。アメリカの元副大統領が温暖化問題を危惧して、啓発VTRを作成する。だけど、現大統領はアメリカ石油企業系統。
灯油に限らず、最近の政治の与野党なんかでも、こういう本末転倒的マッチポンプ的な「開いてみたらどっちもクロ」という下降スパイラルが、みんな普通になっちゃっている。
それを見て僕たちも何だか滑稽であり、何より悲しいものだなぁって。
自動車の二酸化炭素を吐き出しながら、僕も考えている。


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昔の人間は、動物のように暖房も個室も無く、この寒空のした、身一つで生活していたんだろうか。せいぜい地下の洞穴くらいの居住環境で、温度ストレスにさらされながら、焚き火の暖でこの東北の冬を過ごしていたんだろうか。

今でこそストレスって言えば、対人関係ストレスがパッと思い浮かぶけれど、当時は寒さの環境ストレスが主流であって、場合によってはあっさり凍死したりしていたんだろうなぁ・・・。

暖かい部屋の中で、地球に悪いと知りつつ生活している。
別に普通のことだ。
環境に良いから、自分の傷病リスクを上げてまで暖房使用を控えようなんて、誰も思わない。

ただ、今度の灯油の値上がりは、経済的問題なのでこれまでとは少し違う。
値上がりなんて、いつでも何でも嫌なものだとはいえ、この800円から1,700円の価格帯で、これまでの生活に変化を起こさないと生きてゆけない人たちが確実にいるから(フクロウさんち)。

だから、これがどういう変化をもたらすんだろうって、関心がある。
こういうのって、すぐには分からないだろうけど、あとから何かに繋がっていたことが分かる。

化石燃料自体の枯渇間近の現在において、価格が上がるのは当然のことかもしれない。
そういう意味では、数十年前のオイルショック時とも似てこそ違う、ひっ迫したリアルとしての、時限つき環境問題の実感が立ち上がったような気がするのです。


目的不在の湾ダラー_e0029553_352544.jpg

イタドリの種を食べるベニマシコ。鳥たちは、部屋を暖めることはない。自分で食べて、その熱量で自分を暖める。そして、自分の身一つで気温変化に適応している。なんて素晴らしくシンプルな生活様式なんだろう。
まずは簡単に、衣服を一枚余分に着るところから、暖房使用量を抑えよう。

環境啓発ブログ、フクロウくんのポンコツ的生活

by bigbirdman | 2007-11-24 02:31 | 生活の中で |